【研修レポート】これからの部屋探しで「選ばれる」ために大切なこと
先日、不動産業界向けの研修会に参加しました。
今回の研修では、近年の部屋探しにおけるお客様の行動変化や、反響につながる物件情報・会社情報の見せ方について、具体的なデータをもとに学ぶことができました。
不動産業界に長く携わっていると、「当たり前」になっていることが、実はお客様目線では伝わっていないケースも多くあります。今回の研修は、そうしたズレを見直す良い機会となりました。
部屋探しの進め方は大きく変わっている
研修では、賃貸物件の公開数は年々増えている一方で、ポータルサイト上での閲覧数は横ばい、もしくはやや減少傾向にあるというデータが紹介されました。
その背景には、不動産会社の自社ホームページや、Instagram・TikTokなどのSNSを併せてチェックするお客様が増えていることがあります。
いわゆる「ポータルサイトだけを見る時代」から、「複数の情報源を比較して選ぶ時代」へと変化しているのです。
また現在の部屋探しでは、
・複数の物件に問い合わせ
・複数の不動産会社を比較
・実際に相談・訪問する会社は2社前後に絞る
という行動が一般的になっています。
つまり、インターネット上の情報で選ばれなければ、来店の機会すら得られないという状況です。
お客様が重視しているポイントとは
部屋探しで最後まで重視されるポイントとして多かったのは、セキュリティ面や立地、周辺環境です。
駅やバス停までの距離、スーパーや病院へのアクセスなど、日々の生活に直結する情報が特に重視されています。
そのため、「駅近」「生活環境良好」といった抽象的な表現だけでなく、
「スーパーまで徒歩3分」「病院まで徒歩5分」など、具体的な数値や距離を示すことが重要だと感じました。
設備面では、
・バストイレ別
・独立洗面台
・エアコン
・オートロック
・インターネット無料
といった条件が、学生・社会人問わず高く支持されています。
特に水回りや防犯設備は、写真やコメントで丁寧に伝えることで、反響につながりやすいポイントだそうです。
写真は「枚数」と「撮り方」で印象が変わる
研修で強く印象に残ったのが、写真の重要性です。
写真は最低でも10枚以上、可能であれば室内・水回り・外観・共用部・周辺環境まで幅広く掲載することが望ましいとのことでした。
また、ただ枚数を増やすだけでなく、
・部屋全体の広さが分かる構図
・生活動線がイメージできる写真
・明るさを意識した撮影
といった点が重要になります。
スマートフォンでの撮影でも、グリッド表示などを活用することで、写真の印象は大きく変わるそうです。
コメントは「暮らしが想像できるか」がカギ
物件コメントについても、多くの気づきがありました。
「〇LDK・駅徒歩〇分」といった情報だけでは、他の物件との差別化は難しくなっています。
大切なのは、
・どんな方に向いている物件なのか
・どんな暮らしができるのか
を言葉で伝えることです。
例えば、
「室内物干し付きで、天候を気にせず洗濯できます」
「コンパクトな間取りなので、お掃除がしやすく家事の負担を減らせます」
といったように、視点を変えることで、物件の魅力はより伝わりやすくなります。
デメリットに見える点も、捉え方次第でプラスに変えられることを改めて実感しました。
物件だけでなく「不動産会社」も選ばれている
研修では、物件情報だけでなく、不動産会社そのものが比較・検討されているという点も強調されていました。
店舗の外観や内観、会社の雰囲気、スタッフの経験や得意エリア、スタッフコメントなどが掲載されていることで、
「この会社なら安心して相談できそう」
と感じるお客様が増えるそうです。
人となりや考え方が伝わる情報発信は、信頼につながる大切な要素だと感じました。
まとめ
今回の研修を通して、
「物件を掲載する」だけでなく、「選ばれるための情報を伝える」ことの重要性を改めて学びました。
写真やコメントの工夫、会社やスタッフの情報発信、自社ホームページやSNSの活用など、日々の積み重ねが反響やご成約につながっていきます。
当社でも、今回の学びを活かしながら、お客様にとって分かりやすく、安心できる情報提供を心がけていきたいと思います。